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DJ SARASA “HIPHOP & URBAN ART PROJECT 2012 in India” インタビュー
 

2012.06.01

HIPHOP & URBAN ART PROJECT 2012 in India

昨年ドイツで開催されたHIPHOP & URBAN ART PROJECTが今年はインド最大の都市ムンバイにて開催。昨年に引き続き日本からはDJ SARASAが参戦。そこで今回は、彼女がこのイベントを通して感じ、経験したことをふまえ、インドのHIPHOP事情について語ってもらった。

 

HIPHOP & URBAN ART PROJECT 2012 in India



ー まずは今回“INDO-GERMANY HIPHOP & URBAN ART PROJECT 2012”に参加した経緯を教えてもらえますか?

DJ SARASA:昨年、政府を絡んだドイツと日本の国交記念イベントが行われて、ユースカルチャー部門を私とアーティストのShiro-Oneが日本の代表として参加した事があるんですが、その時はユースセンターでDJやグラフィティを教えました。それがあって、今年はロケーションがインドへ移り、ドイツとインドの国交60周年記念をパビリオンなどが建てられたかなり大きな祭典が開かれたんです。昨年の出来事が成功したので、ドイツサイドからまた参加しないかって誘いをもらったんです。私達は昨年同様、ユースカルチャーの一環としてヒップホップを伝えに行きました。



HIPHOP & URBAN ART PROJECT 2012 in India

HIPHOP & URBAN ART PROJECT 2012 in India



ー インドのHipHopっていうと、日本人にとってはまだまだ想像がしずらいと思うのですが、実際に現地に足を運び、どんな印象を受けましたか?

DJ SARASA:イギリス生まれイギリス育ちのインド人DJのDJ URIがいるのですが、彼が4、5年前にインドに行った時に、ここでHipHopを育てようと思いそこからシーンが始まってるらしいんです。まだまだ発展途上の文化ではあるんですけど、ルーツを凄く大切にしながら自分を表現するツールのためにHipHopを楽しんでいるんです。お金目的とかそういのではなく、本来あるべき姿で純粋に楽しんでいたのが衝撃的で。もう、みんなの顔や目がキラキラしていたのが印象的でした。



ー HipHopアーティストはたくさんいるんですか?

DJ SARASA:そんなに沢山ではないですが、みんな普通に上手いんです。基本は英語でラップしてますね。ラッパーもいるしグラフィティライターもいるし、中でもブレイクダンサーが一番多かったですかね。私が見た限りでは、DJはいるんですけどターンテーブルを使っていたのはDJ URIだけでしたね。



HIPHOP & URBAN ART PROJECT 2012 in India 写真1番右が、インドのHipHopシーンを牽引するDJ URI。

DJ URI DJ URIのDJプレイ。



ー インドのHipHopシーンを目の当たりにした時の第一印象は?

DJ SARASA:いい意味で、まだ始まったばかりだなというのが伝わってきたので、すごく可能性があるなと感じました。私が行ったムンバイはTrue Schoolな感じでした。ファッションスタイルはお金はかけていないですね。スウェットを着ている人が多かったです。それと街中にグラフィティがあったりするんです。罰金が高いからそこまで多いって訳ではないですけど。

ー 今回のイベントでは、主にどういった活動をしてきたんですか?

DJ SARASA:HipHopとは何かから始まり、DJing、Boying、EmceeingとWritingについて説明していきました。観客も若い子達だけではなく、おじいちゃんやおばあちゃんまで見にきてくれました。その他にも、パビリオンの中でB-Boyワークショップもやって、その中で私は音楽担当でした。



HIPHOP & URBAN ART PROJECT 2012 in India

パビリオン内にて様々な催しが開催。

HIPHOP & URBAN ART PROJECT 2012 in India 日本からDJ SARASAと共に参加したグラフィティアーティスト“Shiro-One”



ー 年齢層も幅広く見にきてくれるってことは、みんな興味があるんだね。ここにグラフィティを描いてる写真があるけど、インドの人達は主に何語で描くのかな?

DJ SARASA:ヒンディー語で描いてますね。前にドイツでHipHopについてQ&Aをした時に「日本のグラフィティは漢字という素晴らしいものがあるのに何で英語で描くんだ」って言われ、すごく困ったことがありました。日本は一般的にアメリカに対する憧れからきている部分が多いからという現状があったのですが、もっと日本人としてのアイデンティティを自分達の言葉や文字を使って表現していくのが主流になっても良いと思います。



HIPHOP & URBAN ART PROJECT 2012 in India
ヒンディー語のグラフィティって日本人にとっては新鮮ですね。

HIPHOP & URBAN ART PROJECT 2012 in India グラフィティワークショップの様子。みんな真剣そのもの。

HIPHOP & URBAN ART PROJECT 2012 in India どのように文字が変化していくか、細かく丁寧に教えています。



ー いまだ貧富の差が激しい国であるインドでHipHopをやっていくのに、階級の差は関係あるのかな?

DJ SARASA:HipHopに関しては、階級毎に分かれていないんです!そういった部分がHipHopのいいところであり、私が今回の旅で一番感動したところです。スラムで生まれた子達は一生スラムで生活していかなくちゃいけない現実があるので。クラブとかは、まだ見た目や階級で門前払いされる所はありましたね。でも今回私がDJをしたクラブの中には、裸足でも入場できるクラブもありました。本当に靴を持ってない人がいるので。日本とかでもサンダルはNGとかはありますけど、裸足がOKってのは初めてでびっくりしましたね。みんなで音楽と踊りを楽しもうっていう純粋な気持ちで遊べる場所だと思います。



HIPHOP & URBAN ART PROJECT 2012 in India ブレイクダンサーも中々の腕前とのこと。

HIPHOP & URBAN ART PROJECT 2012 in India 観客も老若男女問わずみんな楽しんでいます。



ー こういった活動でHipHopという文化を伝えに行くことでインドも変わっていきそうですね。

DJ SARASA:そうだと嬉しいです!さっき話したことにもう少し付け加えると、スラムの子達はカスート制度(ヒンドゥー教にまつわる身分制度)によるアンタッチャブルという、悲しいけど人として扱われていない現実があるんです。例えば、彼らの影がテーブル上のご飯に触れただけでもう食べないという人がいるとか。そういうのって、日本で平和に暮らしている私達は想像もできないような世界ですよね。でもそんな状況下でも、HipHopを通じてだと階級が違う子達が一緒に遊ぶことが出来るんです。その反面、スキル勝負の世界なのでスラム内の嫉妬から事件に発展することもすごく多いんですけど。私達日本人は、そんなことも考えないで普通に生活が出来ること自体が恵まれているんです。自由に自己表現ができる環境も整っているし。なので、それを当たり前と思わないで感謝しながらもっと純粋にHipHopや好きなことを楽しんで欲しいっていうのが私からの最終的なメッセージです。

今回の旅を通じて体感した、異文化であるインドという国の現状を目の当たりにした経験を糧に、さらなる飛躍を見せてくれるであろうDJ SARASAから今後も目が離せませんね!音楽に国境なし!





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Photo:DJ SARASA



DJ SARASA最新ミックスCDがリリース! DJ SARASA a.k.a. Silverboombox 『SEARCHLIGHT vol.2』 DJ SARASA a.k.a. Silverboombox 『SEARCHLIGHT vol.2』

国内外でDJをしながら自身のファッションブランドMYNORITY CLASSICSのプロデューサーまで、幅広く活躍しているDJ SARASA。アンダーグラウンドヒップホップを得意とする彼女自身さえ、「もうこれ以上真っ黒い選曲はできないかも!」と言うほどDJ KENSEI, NIPPSも絶賛した濃厚でハードコアなミックス、「SEARCHLIGHT(サーチライト) vol.1」に続く第二弾!90年代のアンダーグラウンドヒップホップのジャケットを連想させる手描きのアートワークは大阪のアーティストCoverとCook によるもの。地下帝国の暗闇を懐中電灯で照らし歩く危険なイメージで今回もガツガツ攻めている。各方面のアーティストと連携をとりながら仕上がった本作品、Hip Hop度、危険度ともに300%!

●アーティストコメント 聴いた瞬間に「やばい」と、声に出てしまった。男より男前だし限りなくHipHopされている。新旧ド黒なところをとことんDIGしてる事も素晴らしい。うんちくとかどうこうじゃなく、HipHopが好きだということが全面に感じられるDJ SARASAの感性が光る1枚。こういうの聴かないとね! – DJ AZUSA -

●Shoutout参加アーティスト多数 Onra, VerBS, Fatlip (The Pharcyde), Dizzy Dustin (Ugly Duckling), Versis, Gebo, MED, Afrika Bambaataa, 8th W1, Percee P, Jazzy Jay, Verbal, Shing02, Shad, Good Cop Bad Cop

RELEASE:5月下旬 PRICE:¥1,575(税込) / DiskUnion Teeセット ¥2,575(税込)



DJ SARASA:http://www.djsarasa.com/ MYNORITY CLASSICS:http://www.mynorityclassics.com/

 

 

 

 


DATE : 06.01.2012 | CATEGORY : CULTURE

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