Y-3Y-3
Celebrity Stylist Mike B.
 

2011.01.31

マイクB(Mike B.)画像001


17年もの経験をもつベテランスタイリストMike B.。「The Prince of Fashion」というニックネームで慕われ、数多くのヒップホップアーティストのパーソナルスタイルからアルバム、ビデオ撮影のスタイリングまで手掛けている。最近では、アメリカの人気ネットワークOxygenのTVリアリティ番組「House of Glam」にもレギュラー出演を果たした。スタイリストを目指す方々に参考にしてもらいたい。

 

 
 
 

Universe:スタイリストになったきっかけは?

 
Mike B.:ファッション業界に入ったのは93年。その時は、スタイリスト希望というよりは、派手な業界のイメージに憧れていたんだ。まず始めはBad Boy Entertainmentのインターンとしてだね。当時のレーベルに所属するアーティストのスタイリングは、Groovey Lewが担当していた。Grooveyは僕の師匠でもあり、彼のアシスタントとして、Notorious B.I.G.、112、Mase等のスタイリングを手掛けた。Grooveyはヒップホップ業界で「The Fashion King」と呼ばれているんだが、彼は、Bad Boyのアーティスト以外にも、OutkastやUsherのスタイリングも担当していた。僕はアシスタントだったから、子供だったUsherの面倒もみたことがあったよ。こうして、Grooveyが独立し、彼のファッションムーブメントを巻き起こしていた時に、自分の中で、Puff Daddyのパーソナルアシスタント/スタイリストになりたいという気持ちが大きくなっていた。Grooveyを含め、回りの人脈のおかげで、僕はPuffのパーソナルスタイリストとして彼のイメージ作りや、Black Rob、Mase等のアーティストのスタイリングにも力をいれた。その後、僕は2004年に独立し、B.Lynn GroupというエイジェンシーにGrooveyと一緒にスタイリストとして所属することになったんだ。エイジェンシーに入っている間も、Puffのスタイリングに関わらせてもらったことは今でも嬉しいことだね。今思えば、Bad Boy Entertainmentには、インターン期間を含め、16年程在籍していた。よく考えてみると、僕は子供の頃からファッションが大好きだった。デパートで迷子になった時、母親から聞いたんだけど、マネキンのスタイリングを自分流に全て変えていたらしい。きっと幼い頃からスタイリストになりたかったのかもしれないな。そして、今はエイジェンシーに所属しながら、Chris Brown、Q Tip、 Ludacris、 Nas等のスタイリングや、BETのテレビ番組「106 Park」のホストである、Terrance、その他、ブランドのカタログ撮影のスタイリングを主に担当させてもらっている。
 
Universe:あなたの仕事に対するモットーは?
 
Mike B.:毎朝早起きするように心がけている。仕事がなくても、いつも6時半か7時には起きて、電話のメッセージやメールをチェックし、その日にやるべきことのリストを作成している。経営者の友達やPuffから習ったことだよ。「No sleep in this game!」(この業界では寝てはいけない!)そして、必ず作成したリストに、終わったものは一つづつチェックしていくことが大事なんだ。こうすることによって、どこまで達成したか分かるから、次から次へと他の仕事に進んでいけるし、いつか目標達成に近づくことも可能になっていくからね。そして、忘れちゃいけないのが、いつでも家族や友達を大事にし、神様に感謝する気持ちだ。みんなが見守ってくれるからこそ、今の自分があり、こうして素晴らしい仕事に恵まれているからね。
 
マイクB(Mike B.)画像002
 
Universe:スタイリストとして気をつけていることは?
 
Mike B.:まず始めにクライアントからサイズ確認。そして、好きな色、嫌いな色、好きなデザイナー、愛用のデニムのブランドとスタイル、愛用のシャツ、Tシャツ、タンクトップのブランド等を出来る限り細かく確認している。確認作業は、電話やEメールが基本。大半のクライアントのフィッティングスケジュールは、撮影の前日か、本番の撮影日の前に行う。稀にそのまま本番に入ることもあるので、そういう時は、慎重に服選びをしている。もしもクライアントが僕の1番目のチョイスが気に入らない時は、2番目、そして、その次、というように必ずオプションを用意しているよ。また、初めてのクライアントには、たくさんの商品を持っていき、いろんなスタイルを始めから見せるようにしている。これは、クライアントのテイストを研究するためなんだ。
 
Universe:仕事をしたことがあるアーティスト名は?
 
Mike B.:Puff Daddy、Bad Boyのアーティスト(Notorious B.I.G.、Mase、112、 Black Rob等)、Chris Brown、 Nas、 Q tip、 Ludacris、Ryan Leslie、J Cole。まだまだ沢山いるけど分かりやすいのはこんな感じかな。
 
Universe:過去に仕事をした中で一番印象に残っているプロジェクトは?
 
Mike B.:ビギーが亡くなる前年のSoul Train Awards。その時僕は、Puffのパーソナルアシスタントで、僕の師匠Grooveyがビギーのスタイリストだった。ビギーのパフォーマンスがあったんだけど、彼の靴が予定よりも遅れて会場に届いたんだ。ビギーは既にタキシードを着て、帽子をかぶり、杖を持って、パフォーマンスのために待機中だったんだが、彼の靴が間に合わなかったから、二人のセキュリティーから一足づつビギーが靴を借りたんだ。一つは、ブラウンのスエードで、もう一つは、ブラックのウィングチップだった。サイズが合わずに、一つの靴のかかとが壊れ、スリッパみたいになってしまったんだ。靴が小さくて壊れても、違う靴を履いても、ビギーは、「One More Chance」のパフォーマンスをしたんだ。ビギーがパフォーマンスをしている真っ最中に、アシスタントが、ロスのBarneys New Yorkからブラックスエードの靴を持って来た。ショーの後に、僕がビギーに靴を持っていたんだけど、ビギーは怒りながら、「もうショーが終わっている。必要ないから靴を捨ててくれ!」と言った。僕はビギーに、「靴をもらってもいいか?」とお願いしたら、ビギーは、「お前のものだ!」と言ってくれたんだ。今でも僕は、そのビギーが履くはずだったBarneys New Yorkの靴を大事にクローゼットにしまってあるんだ。靴をもらったということより、ビギーは、真のアーティストだということを改めて実感した出来事だった。ビギーは、靴があってもなくても、ショーをやり、いつでもやるべき事を必ず完璧にこなす男なんだ。彼は本当に最高だったよ。
 
マイクB(Mike B.)画像003
 
Universe:スタイリストはトレンドセッターでもありますが、どのようにして次の流行を予想するのですか?
 
Mike B.:中学生や高校生のキッズ達から学ぶことがたくさんあるんだ。彼らは、学校に行く時のスタイルとアフタースクールの二つのスタイルを楽しんでいる。特に、新学期が始まる9月には、みんな新しい服を着てくるから見ているのが面白いよ。また、アフタースクールでは、サングラスを掛けたり、着ていたシャツを腰に巻いたりと自由にスタイリングしている。僕が心がけているのは、キッズ達からのファッション要素を取り入れると共に、今の俺流のスタイルの要素もミックスしたスタイリングだ。
 
 
Universe:次にくる流行のブランドは?
 
Mike B.:ストリートブランドの世界だったら、Public SchoolからデビューしたBlack Apple。プライスもリーズナブルなところが魅力的だ。ハイエンドデザイナーだったら、Tom Ford、Dior Homme、YSLがフレッシュだと思う。でも、流行に関係なく、永遠にフレッシュなブランドと言えば、Ralph Laurenだね。幼い頃から今でも、僕はRalph Laurenの大ファンだ。あのブランドのように、ライフスタイルを全てカバーしているブランドは無いと思う。ベッドカバー、タオル、パジャマ等の生活必需品が揃うと同時に、タキシードやスポーツシャツ等の豊富なスタイルをプロデュースするRalph Laurenは、トレンドに左右されずに、世代を超えて輝き続けているアメリカンブランドであると思う。
 
Universe:今後のプロジェクトは?
 
Mike B.:スタイリストだけではなく、デザインにも興味があるんだ。Gorilla USAというブーツのブランドとコラボした僕のデザインが、1月にリリース。このブランドは、マンハッタンの路面店とBarneys New Yorkのみでしか購入できないブランドなんだ。今後も、国内/海外のファッションブランドとコラボのプロジェクトを予定しているよ。
 
マイクB. mike b.004
 
mike B. マイクB. マイクB. mike b. マイクB.mike b. ナズ Nas
 
 
 
www.mikebogard.com
www.blynngroup.com
www.house-of-glam.oxygen.com
 
 
 
 
Interview&Text: Mimi Tamaoki
Photo: Mari J Brooklyn


DATE : 01.31.2011 | CATEGORY : FASHION

635pxライン画像

THROWBACK