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Key Person of Tokyo Night Life “Jiro’s Story”
 

2014.04.15

JIRO


東京クラブシーンを語る上で、外すことの出来ないビジネスパーソンをご紹介。



今回は、クラブのイベント企画から運営、またクラブそのものをディレクションする、クラブ プロデューサーのJIRO氏にインタビュー。渡米先で見つけたビジネスヒントや、ひょんなことから出会い始まったイベントオーガナイズ秘話など貴重なお話を伺いました。







ーJIROさんの“クラブ プロデューサー”という仕事について教えて下さい

ー

僕の仕事は、クラブイベントを企画して盛り上げるだけではなく、店作りという基本的なところからプロデュースをしています。まず、お店側が望んでいること、やりたいことを聞いた上で、店内の雰囲気作りやDJのブッキング、盛り込んでいったら面白そうな事などを様々な視点から提案し、形にしていくのが主な仕事です。



ーこの仕事に就くまでのストーリーをお話いただけますかー

バスケのために渡米



NBAが日本で盛り上がり始めた頃、僕は高校生で、毎日バスケットボールに明け暮れていました。そして、バスケのプロになる夢を叶えるべくアメリカの大学へ進学した訳です。最初はカリフォルニアのベーカーズフィールドへ行き、その後はアリゾナ州フェニックスに1年間。またボストン近郊の大学にも行きました。そして、最終的にはニュージャージー州の大学へ落ち着き、そこで大学生活を終えたんです。転校をした理由は、色々なチームを見てみたいという気持ちが強く、また試合にたくさん出場したくて、自分に合いそうな環境の大学やチームを色々探して、それに合わせ転校という形をとっていましたね。




JIRO




JIRO’Sビジネスの原点とも言える“ミックスCD”


LAに住んでいるバスケのエージェントとの出会いをきっかけに、僕も拠点をLAに移したばかりのある日、友人とタコスを食べていたら、ブラックの同じ年くらいの男性がブートレッグのCDを売りに来たんです。

僕は1枚だけ買い、一緒にいた友人は5枚ほど一気に買ったのを見て「コレだ!」と思いました。すぐ電器屋に行ってCDバーナーを買ってさっきの彼に連絡し10枚くらい仕入れて、家でひたすらCDを焼きました。それからは毎日、クラブの外やバスケの試合会場でも売ったりしていました。



日本のクラブシーンを見て

怪我をしてしまい、その治療を日本ですることになり、5年ぶりに日本に帰国しました。ちょうどその頃、バスケのことや将来のことで色々考えていた時期でもあって…。
帰国後、六本木に遊びに行ったとき、MIX CDがあったらきっと売れるだろうな…と思い、六本木に毎日のように通い、クラブの入り口とかで自分で選曲したMIX CDを売り始めてみたんです。そんなことをしていたら六本木中のクラブの人たちと仲良くなり、自分でイベントをやってみたいと思うようになりました。



東京で初めて企画したイベントが大盛況… しかも大物ゲストまで登場!



初めてのイベントではバスケとブレイクダンスを合わせたような“バスケのフリースタイル”を演出したら面白そうだなと思い、企画しました。
アメリカ時代に仲間とイベントやハウスパーティを企画していたので、スムーズにやることが出来ました。そしてなんとイベントは大成功! 
それがこの仕事に就く全ての始まりって言えるのかもしれないですね。

それから、六本木のNATURE(ネイチャー)という小さなクラブで2回目に企画したイベントの時に、僕のMIX CDをよく買ってくれていた音楽業界の人がいて、その人が来日していたPharrell Williams(ファレル・ウィリアムス)を連れて、僕のイベントに遊びにきてくれたんです。あとは、Nice & Smooth(ナイス&スムース)の Smooth B(スムース・ビー)も。あれは驚きました(笑)。




JIRO&Pharrell Williams
PHARRELL WILLIAMS (2003)

DAMON DASH (2004)
DAMON DASH (2004)




ーJIROさんがクラブ業界のビジネスマンとして誕生した瞬間ですね
ー

今思えばそうなのかもしれませんね。イベントが大成功したら、そっちの方が凄く楽しくなってきちゃって…(笑)。思いついたことは1人でどんどん挑戦するタイプなんで。企画する上で最も大事にしているのは“皆が楽しめる”という基本コンセプトです。帰国して感じたことが、クラブに行くと日本人のコミュニティと外国人のコミュニティが別々になっているなと感じたというか…。
そこで僕は、ひとつの空間で日本人も外国人も皆が楽しめるようなイベントがあったら、もっともっと盛り上がるだろうなと思い、それを自分の課題にもしてみました。


ーその頃、オーガナイズしていたイベントやお店を教えて下さいー



麻布十番ウエアハウスで毎週水曜日AZ WEDNESDAYS、六本木ヴェルファーレで毎週金曜日“SOUND BASE”、横浜ベイホールで“JEWELZ”、など。日本に住んでいる外国人と日本のラッパーやシンガーをMIXした“COAST2COAST”というイベントを六本木コアでやっていました。アメリカ帰国後にA-TRAKの“FOOL’S GOLD”に入り活躍しているDONNISは福生のクラブの前でCDを売っているところをスカウトして、このイベントにレギュラー出演していました。また、知人からクラブをやらないかというお話をいただき福生でJELLY (ジェリー) というクラブを立ち上げて2年間経営していました。

ーこの仕事をしていて一番の思い出は?
ー

2006年にMTVアワードの為に来日したMichael Jackson (マイケルジャクソン)の通訳として一緒にお仕事させていただいた思い出は、後にも先も自分の中で一番大きいですね。
そもそも、その仕事を紹介してくれた方との出会いも不思議なもので、僕が横浜ベイホールでイベントをやっている時に、入り口前でフライヤーを配っていて、“何やっているんだ”って感じで最初話しかけたんですけど、地道にやっている僕を見て、逆に可愛がってくれるような感じになって、以後、イベント企画の話や、外国人アーティストのアテンドの仕事、Joe(ジョー)のライブでMCをする機会も与えてくれました。

彼曰く、「プロの通訳やアテンドでもよいけど、そこはあえて自分の周りの頑張っている奴らに色々な形でチャンスをあげたいと思っているから、自分はそうしているんだ。」と言っていたのを覚えています。僕もその言葉を聞いて、人の出会いの素晴らしさ、それとフライヤーを外で配るという地道な作業が、人生の大きな糧になったことがとても嬉しいですね。
もちろん芽が出るまでに紆余曲折ありますが、諦めずにやり続けることで色々な道が開けるということを身体をもって学びました。
だからこそ、頑張っている若手を見ると凄く応援したくなります。自分もそうやってチャンスをもらった分、今度は僕がチャンスを与える立場として何かできればと考えながら今仕事をしています。

と言っても僕自体がまだまだ経過点にいるので、日々前進中ですが…(笑)
アメリカにいた頃なんかは、全く知らない街で新たに友人をつくり、行きつけのクラブを見つけ、どんどん自分の足を使い開拓していったので、その頃と今も変わらない気持ちでやっています。
自分の目で見て、耳で聞いて、肌で感じる方が、自分の体の一部としてずっと生き続けるんだと思います。


Michael Jackson
MICHAEL JACKSON(2006)


ヨーロッパのクラブシーン


アムステルダムのクラブシーンには衝撃を受けました。ひとつのパーティに色々なジャンルが混じっていて、「この4つ打ちの後にこのHIP HOPを選ぶのか!?」という、選曲の斬新さに驚きましたね。
独特の感性があって、DJのMIXのやり方も面白かったです。MCもお客さんののせ方がうまいんです。中でも、アムステルダムで知り合ったDJで、DJ IRWANは、すごく面白い。彼は何回か日本に呼んでイベントをしています。
DJ IRWANが言っていましたが、逆に日本のクラブシーンの方が凄いようです。
けっこう他の海外DJも同じようなことを言っていて、日本のお客さんはコアな曲も幅広く知っている人が多くて驚かされるそうです。





ーJIROさんがMCを始めたきっかけを教えて下さいー

僕は自分のイベントを盛り上げようと思って、ただマイクを掴んだっていう…(笑)。気がついたらMCになっていましたね。2011年BIGZAMからお誘いをいただき「Tokyo Headz」という曲にフックで参加しました。



ー現在プロデュースしているクラブを教えて下さいー

現在プロデュースしているクラブは、六本木にあるIBEX(アイベックス)、麻布十番にあるVILLAGE(ビレッジ)渋谷にあるクラブ ELF(エルフ)、IBEXは、僕が昔からお付き合いのあるクラブで、今東京で濃いHIP HOPを楽しみたいなら絶対にオススメのクラブです。HIP HOPオンリーのめちゃくちゃ盛り上がるクラブです。VILLAGEは立ち上げから関わっており、お店のレイアウトなどに至るまで意見を反映させて頂き、名前も僕が付けました。意味は、“世界中から色々な人が集まって夜な夜な音楽とお酒を楽しむ村”という意味です。2013年は海外アーティストを絡めたイベントに力を入れて色々開催し、多くの反響がありました。渋谷ELFは元々NUTSがあった場所で、新たに大人が楽しめる渋谷のクラブというコンセプトの元、リニューアルしたんです。30代位からクラブ遊びをしなくなった人たちでも行きたくなるようなクラブを作りたいと思っています。
クラブは何歳になっても楽しめるものですし、渋谷で今までなかったような場所にしたくて、そこは乞うご期待って感じですね。


毎週木曜@六本木IBEX “ONE LOVE THURSDAYZ” with MASTERPIECE SOUND / DJ NARU
毎週金曜@渋谷ELF “FRIDAY GRIND” with DJ HAZIME / DJ NUCKEY / DJ KEKKE and more
毎週土曜@渋谷ELF “FIESTA” with DJ TATSU / DJ SHUNSUKE and more
第5水曜 @渋谷ELF “REHERB” DJ YUTAKA / DJ MASTERKEY / DJ KO KIMURA / DJ KENSEI / VDJ TA-SHI and more






JIRO

上段左 DONNIS & CIARA (2004)、下段右, 中央 "DIRTY DIMENSION EUROPE TOUR 2012" with DJ HOKUTO & DJ SHINTARO @THE SAND (Amsterdam) ※"2013 REDBULL THRE3STYLE" WORLD CHAMPとなったDJ SHINTAROは2014年から彼の海外に関するマネージメントも担当。右 貴重なモデル時代の写真。




ーJIROさんが手掛けるクラブはユニークだと評判を伺いますー

音楽と一緒に楽しめるプラスαの何かを考えるのが楽しいので、それでどんどんアイディアを考えていきますね。あとは国際的に見ても面白いかどうかも、大きなポイントになっているのかもしれません。

それと僕は、素晴らしい仲間と出会えたことが大きいですね。まず、そこをなくして面白いイベントを作ることは出来ません。クラブのスタッフ皆で“お客さんに楽しんでもらうには何をしたらよいか”、“NO.1になるにはどうしたらよいか”を考え、他にないユニークなクラブにしたいという強い想いで、一緒に頑張ることができたので、そのように評価していただけるようになったのだと思います。
DJなどアーティストたちにも恵まれたこと、本当に感謝しています。成功するためには、いかに“良いチーム”を作るかということがポイントで、「皆でこのクラブを盛り上げよう!」というモチベーションをお互いに高め合い、クラブスタッフ、DJ陣、プロモーター、そこに関わる全てのスタッフのおかげで成り立っています。

それに、昔に比べると、今はクラブで遊ぶ若い世代が少ないので、なかなか厳しい時代ではありますが、そこをなんとか乗り越えて、今後もどんどん攻めて行こうって思っています。

それと今は若いDJを育てたいですね。色々求めることも多くなってしまうのですが、ハングリー精神のある若いDJの方は、是非お待ちしています(笑)。




JIRO




ー最後に現在、注目しているアーティストを教えていただけますか?ー

現在は、日本で活動しているLA出身の音楽プロデューサーでJoe Iron (ジョーアイロン)ですね。彼が作るトラックは、とにかくカッコイイ。六本木のIBEXや外国人だらけの中でも彼のトラックは日本語でもすごく盛り上がりますし。

日本人が作る音楽が、他の国の人たちにリアルに喜ばれているなと実感しました。僕がたまたまベルギーに行っている時、DABO君の「デッパツ進行」がリリースされたタイミングだったので、知り合いが関わっているラジオでかけてもらったんです。
ベルギー発信のフランス語のHIP HOPラジオで、曲をかけたら、向こうの人たちがハマって、何度も繰り返してかけてくれました。嬉しかったですね。



JIRO氏の前向きでタフな人間性が垣間見れる、HIP HOPサクセスストーリーをお楽しみにいただけましたでしょうか。現在手掛けているクラブやイベントはもちろん、今後も国内外問わず幅広く“面白そうなこと”を考えているというJIRO氏から今後も目が離せませんね。

 







代々木公園で年二回開催している日本最大の5ON5ストリートバスケットボールトーナメント"ALLDAY"のコミッショナーとしても活躍。次回は2014年5月17日 (土) & 18日 (日)に開催。






MUNEHIRO Re:1st TOUR~ウーマンパワッ!!~
MUNEHIRO Re:1st TOUR~ウーマンパワッ!!~

5月18日 (日) 大阪:梅田CLUB QUATTRO 18時~
5月23日 (金) 名古屋:Electric Lady Land 19時~

5月25日 (日) 東京:duo MUSICEXCHANGE 18時~
※レゲエシンガー MUNEHIROのアーティストマネージメントをC2Cエンターテインメントにて2012年より行っている。

 

 

■INFO:
twitter  JIROtokyo
Instagram:JIROtokyo

 

 

 

 

 

 

 


DATE : 04.15.2014 | CATEGORY : INTERVIEW

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